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エンターテインメント

   

相次ぐ人気漫画の実写映画化、漫画家のホンネは?

週プレNEWS 2月29日(水)14時0分配信

漫画の実写映画化が相次いでいる。
書店員の選ぶ「マンガ大賞2010」を受賞した『テルマエ・ロマエ』は4月28日から、
2011年の小学館漫画賞・講談社漫画賞(それぞれ一般部門)をダブル受賞した『宇宙兄弟』は5月5日から、
それぞれ実写映画が公開予定となっている。さらに「少年ジャンプ」で連載中の『BLEACH』も、
ハリウッドでの実写映画化に向けワーナーブラザーズが映画権を取得したと報道された。

しかし漫画の実写映画化は、しばしば原作のファンから「原作のイメージと違う」などと批判されることがある。
実際、原作者たちは自作の実写映画化をどう思っているのか。
2009年、昨年と2本の実写映画が作られた『カイジ』の作者、
福本伸行氏は実写映画化を「本当にありがたい話」と言う。

「作品を発表してから十数年がたってようやく決まった実写映画化でしたので、うれしかったですよ。
『カイジ』シリーズの場合、単館公開ではなく数百という館数を開けていただきましたし、
やっぱり影響力が大きいんですよ。仮に漫画を読まない方でも、
それこそ老若男女の皆さんが映画は観てくださるわけですから」

しかし、作品の“父親”として、実写映画化に不安は感じないものなのか?

「『カイジ』は1作目ではエピソードをうまくつなぎ合わせてストーリーを構成しましたが、
2作目のときは新たなストーリーを考えなければなりませんでした。そこに至るまでには紆余曲折があり、
製作チーム側とのミーティングを相当数設けました。それでも実際に映画を作っていくとなると、
さまざまな問題が起きてきます。それに対して共同脚本家の方と何度も微調整を繰り返しながら内容を吟味し、擦り合わせ、かなりのディスカッションを繰り返しました」

他方、『はるか17』や『シマシマ』などが実写ドラマ化された山崎紗也夏氏の場合は
「基本的にはお任せです」と言う。

「キャラクターのイメージどおり、あるいはそれ以上を役者さんが演じてくださればうれしいですね」(山崎氏)

福本氏のように能動的に制作に関わっていくよりも、
山崎氏のように実写化作品には基本的にノータッチという漫画家のほうが多いそうだ。
今年公開された映画『ヒミズ』の宣伝を担当したパブリシスト・皆木良子氏もこう語る。

「原作者の古谷実氏が映画化をOKした際、すべて監督に委ね脚本にも口出ししない、とおっしゃったそうです。映画は当初、原作どおりのエンディングの脚本で進行していましたが、クランクイン前に3・11が起こりました。
原作は01年を生きる少年少女を描いたものでしたが、
映画は2011年を生きる少年少女を描かないとダメだと考え、園子温監督が急遽脚本を書き換えたんです。
出来上がった映画を見て古谷氏も、感動しました、とコメントをくださいました」

あくまでも「漫画は漫画。実写は実写」というのが彼らのスタンス。
もちろん、実写映画化の出来栄えがよければ、だが。

私達、観る側も「マンガと実写」は区別して考えなければならない・・・と思います。
特にシリーズ化されているマンガを1本の映画、約2時間あまりにまとめるのに対して
全く同じイメージで完成させることは現実的に”無理な話”だと思います。
特に演じる俳優陣も、それぞれの個性やカラーを持っているわけで
キャスティングなどでも作風がガラリと変わるのが実写化の特徴。
楽しむには「別腹」的な考え方が必要なのではないでしょうか?

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