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マー君のために「苦渋の決断」 新ポスティングシステム容認
産経新聞 11月14日(木)19時37分配信
日本プロ野球選手会が新ポスティングシステム(入札制度)を容認した背景には、今オフに同制度での移籍を模索する楽天の田中の存在があった。松原徹事務局長は「時間的余裕がない。苦渋の決断」と説明した。
選手会は新制度の問題点について、複数球団との交渉を認めていないことを挙げる。過去には条件面で折り合わず、元西武の中島(アスレチックス)、元楽天の岩隈(マリナーズ)の交渉が決裂した例もあり、「1球団のみが独占交渉権を持つことが問題の原因」と見直しを求めてきた。
しかし、複数球団との交渉は「代理人が年俸をつり上げる可能性がある」(球界関係者)として、米大リーグ機構(MLB)側が受け付けなかった。入札妨害防止の制裁金もMLBに入る仕組みで、日本球界への補償はなく、選手会では「不平等条約」と指摘する。
ただ、今回の新制度に反対した選手会の思惑は別のところにある。日本選手の海外フリーエージェント(FA)権の取得期間は9年。ピークを過ぎてからの移籍となり、松原事務局長は「海外FA権取得の年月が不平等を呼んでいる」とし、取得年数の短縮を求める。
今回、選手会は「2年後の新協定の更新には応じない」との条件で容認した。2年間で、海外FA権の取得期間が短縮されれば、入札制度自体が不要になる。しかし、選手の海外流出を止めたい球団が簡単に要望に応じることは難しく、一筋縄ではいかない。(神田さやか)
タイミングの問題もありますが、納得できる球団に入れることを願っていますよ。